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つくば市の空き家問題とは?現状とリスクを知り適切に対策する方法

不動産売却

岡野 哲也

筆者 岡野 哲也

不動産キャリア12年

「フットワークの軽さ」「正確さ」「信頼関係」をモットーに、お客様のご希望を最大限に叶えられる様、尽力いたします。
わかりずらい不動産業界の「これって何?」を一つ一つ解決し、全力でサポートさせていただきます。

つくば市の空き家が、この数年で気になり始めたと感じている方は少なくありません。
しかし、実際にどれくらいの空き家が存在し、どのような問題やリスクが潜んでいるのかを正確に把握できている人は、まだ限られているのが現状です。
そこで本記事では、統計データや行政が公表する計画をもとに、つくば市の空き家問題の現状をわかりやすく整理します。
あわせて、所有者にとって見逃せない経済的負担や近隣トラブルのリスク、そして今のうちに確認しておきたいポイントも解説します。
空き家をお持ちの方はもちろん、実家や将来の相続が気になっている方も、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

つくば市の空き家数と全国との比較

総務省統計局の住宅・土地統計調査によると、全国の空き家数は増加傾向にあり、令和5年調査の速報値では空き家数が過去最多となり、空き家率も13%台後半となっています。
こうした全国的な流れの中で、つくば市も人口増加と新規住宅供給が続く一方で、一定数の空き家が存在している状況です。
つくば市が公表する空き家実態調査では、市内の空き家戸数が1,000戸を超えていることが示されており、地域の課題として無視できない規模になっています。
このため、つくば市における空き家率や戸数の概要を全国の動きと合わせて把握しておくことが重要です。

住宅・土地統計調査では、空き家を「賃貸用」「売却用」「二次的住宅(別荘等)」「その他の住宅」に分類し、全国的には賃貸用とその他の住宅で大半を占めています。
つくば市でも、空き家の多くは賃貸用住宅や、かつて居住していた住宅が長期不在となったその他の住宅とされ、実態としては管理が不十分な物件も含まれます。
一方で、別荘等の二次的住宅は全国全体に比べると比率は高くなく、つくば市では日常的な居住を前提とした住宅が空き家化している傾向が強いといえます。
このように、空き家の種類ごとの構成比を知ることで、今後必要となる対策の方向性も見えやすくなります。

全国平均と比べた場合、つくば市の空き家率は、人口減少が著しい地域ほど高くはないものの、決して低いとはいえない水準にあります。
同じ県内全体の空き家率と比較すると、つくば市は住宅需要が一定程度見込まれる都市でありながら、郊外部やかつて造成された住宅団地を中心に空き家が点在している点が特徴です。
また、つくば市の空き家は市街化調整区域内に多く立地していることが公表資料で示されており、立地や交通利便性の差が空き家発生に影響していると考えられます。
つまり、つくば市は全国や県全体の動向と同様に空き家が増加する流れの中にありつつ、都市としての成長と空き家問題が同時進行している状況といえます。

区分 全国・茨城県 つくば市
空き家率の水準 13%台後半の高まり 全国並みだが無視不可
空き家の主な種類 賃貸用・その他中心 賃貸用・居住跡中心
立地の特徴 都市部と地方で差 郊外・調整区域に集中

つくば市で空き家問題が生じる具体的なリスク

老朽化が進んだ空き家は、地震や強風の際に倒壊や屋根材の飛散を招きやすく、周辺の人や建物への被害につながるおそれがあります。
また、人目が行き届かないことで、不審者の侵入や放火といった犯罪の温床となり、防犯面でも大きな不安要因になります。
さらに、庭木や建物の荒廃が進むと、周囲の景観や地域の住環境の価値を下げ、地域全体のイメージ悪化にもつながります。
このように老朽化空き家は、防災・防犯・景観のいずれの面から見ても、身近な生活環境に深刻な影響を及ぼす存在になり得ます。

空き家を長期間放置すると、建物の傷みが進むだけでなく、台風や豪雨の際に一部が崩れ落ちて道路をふさぐなど、近隣の安全を脅かす事態も生じかねません。
また、人の出入りが少ない土地は、ごみの不法投棄場所として狙われやすく、家電製品や粗大ごみが積み上がるなど、衛生面の悪化にも直結します。
敷地内の雑草や竹木が伸び放題になると、害虫や小動物が繁殖し、隣地の庭先まで侵入してしまうこともあり、日照や通行の妨げとして近隣トラブルの原因になります。
このようなトラブルは、一度発生すると解決までに時間と費用がかかるため、早い段階からの管理が重要です。

空き家は誰も住んでいなくても、土地と建物に対して毎年固定資産税や都市計画税が課税されるため、所有している限り継続的な負担が生じます。
さらに、建物を取り壊して更地にすると、住宅用地に適用されていた固定資産税の軽減措置が外れ、税額が大きく増える場合があることも、所有者にとっては大きな悩みになっています。
他方で、適切な管理が行われていない空き家が「特定空家等」や「管理不全空家等」に該当すると判断された場合には、行政指導や命令の対象となり、是正に要する費用や、土地の税負担増加といった追加の経済的リスクも生じます。
このように、空き家をただ持ち続けるだけでも税負担や管理費用が積み重なり、長期的には大きな経済的損失につながる可能性が高いといえます。

リスクの種類 主な内容 所有者への影響
生活環境リスク 倒壊危険・防犯低下・景観悪化 近隣からの苦情増加
近隣トラブル 不法投棄・雑草繁茂・害虫発生 対応費用と時間的負担
経済的負担 固定資産税等と管理費用 長期的な資産価値低下

つくば市が公表する空き家対策の方針と現状

つくば市は、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、「第2期つくば市空家等対策計画」を策定し、公表しています。
この計画は、空家等対策を総合的かつ計画的に進めるための基本的な指針として位置づけられており、市全体のまちづくり施策との整合も図られています。
対象期間は令和5年度から令和9年度までの5年間で、前期の取組状況や実態調査の結果を踏まえて内容が見直されています。
このように、中長期の視点から空き家問題に向き合う枠組みが整えられていることが特徴です。

第2期計画では、空家等の発生をできるだけ抑えることと、既に存在する空家等の適正管理や利活用を進めることが二本柱とされています。
具体的には、所有者に対する情報提供や相談体制の整備のほか、管理不全な空家等に対する指導や助言、必要に応じた勧告・命令などの手続きが整理されています。
また、特定空家等に該当するおそれがある建物については、関係法令に基づき、段階的な是正を促す仕組みが示されています。
これらの取組により、生活環境への悪影響を防ぎつつ、安全で良好な市街地環境の維持を図る方針です。

さらに第2期計画では、人口動態や住宅ストックの状況を踏まえ、今後も空家等が一定程度増加する可能性があると見込んでいます。
特に、高齢化の進展や相続後の利用方針が定まらない住宅の増加などが、空家等発生の要因として整理されています。
一方で、空家等の実態を把握する調査結果から、管理が不十分な物件の早期把握と所有者への働きかけが課題として挙げられています。
そのため、情報収集体制の強化や、所有者が早期に相談しやすい環境づくりを進めることが、今後の重要な方向性とされています。

項目 現状・方針 今後の課題
計画の位置づけ 空家等対策の基本指針 関係施策との更なる連携
行政の主な対策 適正管理指導と利活用促進 特定空家等への迅速対応
空家等の将来見通し 高齢化等により増加懸念 早期相談と情報把握の強化

つくば市で空き家を所有する方が今確認すべきポイント

まずは、所有する建物の現状を客観的に把握することが大切です。
屋根や外壁のひび割れ、雨漏り、基礎部分の劣化など、安全性に関わる不具合がないかを確認します。
あわせて、庭木の越境や雑草の繁茂、郵便物の滞留など、管理不全とみなされやすい状況がないかも見直します。
こうした点を早めに点検しておくことで、「特定空家等」に該当するおそれを減らすことにつながります。

次に、固定資産税の負担や将来の相続を見据えて、空き家をどう扱うかの方向性を整理しておくことが重要です。
住宅用地としての固定資産税の特例は、建物の倒壊や老朽化対策のために除却した場合など、条件によっては適用が変わることがあります。
また、相続が発生すると、複数の相続人間で利用方針が定まらないまま空き家が長期放置される例も少なくありません。
売却、賃貸、建替え、解体といった選択肢を比較し、家族間で早めに合意形成をしておくことが、管理不全の防止に役立ちます。

さらに、つくば市が公表している空家等対策の情報や相談窓口を積極的に活用することも大切です。
市では、「第2期つくば市空家等対策計画」に基づき、空家等の維持管理方法に関する相談対応や、管理不全な空家等への指導などを行っています。
所有者自身で判断できない場合は、早い段階で相談窓口に状況を伝え、適切な管理や活用の方向性について助言を受けることで、将来的なトラブルを未然に防ぎやすくなります。
こうした情報収集と相談を継続することで、空き家を地域にとって望ましい形で維持・活用しやすくなります。

確認項目 主なチェック内容 対応の目安
建物の安全性 老朽化箇所の有無 早期点検と補修
敷地の管理状況 雑草や越境樹木 定期的な清掃管理
今後の活用方針 売却や賃貸の検討 家族間の意思共有
行政情報の把握 計画や相談窓口 早期相談と情報収集

まとめ

つくば市の空き家問題は、老朽化や近隣トラブル、税負担など、放置すると大きなリスクにつながります。
一方で、早めに現状を把握し、適切に管理・活用・売却などの方針を決めれば、資産として活かすことも可能です。
まずは、ご自宅の空き家が「特定空家等」とみなされる前に、建物の状態や管理状況、固定資産税・将来の相続まで一度整理してみてください。
当社では、つくば市の制度や計画を踏まえた空き家のご相談を承っています。
所有状況がまとまっていなくても構いませんので、お気軽にお問い合わせください。

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