
つくば市の不動産価格は今どう動いている?最新トレンドと今後の流れをご紹介
「つくば市の不動産価格は今どうなっているの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。コロナ禍以降、住環境や働き方の変化により、つくば市の地価や住宅価格は大きく動いています。本記事では、最新の地価データや取引価格のトレンド、価格動向に影響を与える要因、そして今後の見通しまで詳しく解説します。つくば市で不動産の購入や売却を検討されている方に、今押さえておきたい情報をわかりやすくお伝えします。
つくば市における地価の最新動向
2025年(令和7年)のつくば市における公示地価をみると、平均価格は81,544円/㎡(坪単価約269,600円/坪)で、前年に比べ4.5%上昇しています。この上昇率は直近数年間で堅調な推移を維持しており、特に近年は安定的な上昇傾向にあります。
用途別にみると、住宅地は平均70,177円/㎡、商業地は平均142,167円/㎡となっており、いずれも上昇が続いています。住宅地では32地点中18地点で上昇、商業地では6地点中5地点で上昇しており、地価全体が底堅く上昇していることがうかがえます。
駅周辺や研究学園エリアでは特に地価の上昇が顕著で、TX(つくばエクスプレス)沿線の利便性が高まることで、周辺地域への上昇幅の波及が見られます。こうした傾向は、県内全体の地価の押し上げ要因となっているようです。
以下の表は、用途別の平均地価と上昇状況をまとめたものです。
| 用途 | 平均価格(円/㎡) | 上昇地点/総地点 |
|---|---|---|
| 住宅地 | 70,177 | 18/32 |
| 商業地 | 142,167 | 5/6 |
| 全体平均 | 81,544 | 23/38 |
住宅・戸建ての取引価格の動向と推移
つくば市における戸建て住宅の取引価格について、坪単価・平米単価の最新数値や前年比、前月比の変化を明確に把握し、土地取引価格(実勢価格)と地価公示との乖離、さらに過去数年の時系列的な価格推移を整理して解説いたします。
| 内容 | 数値 | 前年比など |
|---|---|---|
| 戸建て坪単価(2025年) | 48.5万円/坪 | 前年49.7万円/坪から2.4%下落 |
| 戸建て平米単価(2025年) | 14.7万円/㎡ | 前年15.0万円/㎡から2.0%下落 |
| 過去の中古戸建て坪単価(2025年) | 約85.8万円/坪 | 前年は約92.2万円/坪(‑6.9%) |
まず2025年の最新データでは、つくば市の戸建て住宅の坪単価は48.5万円/坪、平米単価は14.7万円/㎡となっています。前年に比べてそれぞれ2.4%、2.0%下落しており、駅から遠い物件や面積の小さい物件の取引が多かったことが要因として挙げられます。
次に中古戸建ての平均坪単価に目を向けると、2025年は約85.8万円/坪で、前年(2024年)の約92.2万円/坪から6.9%の下落が見られます。築年数や駅距離に大きな変化はないものの、取引件数の大幅減少が価格に影響を与えている可能性があります。
また、土地取引価格(実勢価格)と公示地価との乖離についても注目すべきです。土地の取引事例に基づく坪単価は2024年第1四半期で約14.4万円/坪(平米単価約4.35万円/㎡)と、公示地価の坪単価(約26.0万円/坪)に対して約半分の水準にとどまっており、実勢価格は地価公示の目安よりもかなり低い傾向にあります。
さらに、過去数年の土地価格推移(取引坪単価)を見ますと、2023年は約12.9万円/坪、2024年は約15.4万円/坪へと上昇しており、短期的には上昇トレンドがみられます。また2007年以降の推移では概ね13〜16万円/坪のレンジで推移しており、市場は比較的安定しているといえます。
以上のように、つくば市における住宅・戸建ての取引価格では、最新2025年の相場はやや下落傾向にありますが、中古住宅の価格や土地取引の動向からは、エリアや物件の特性によって差異が大きく出ていることが読み取れます。過去数年の価格推移も併せて俯瞰することで、今後の価格動向を見据えた検討材料となります。
つくば市の価格動向に影響を与える要因
つくば市の不動産価格に影響を与える主な要因として、以下の3点に整理できます。
| 要因 | 説明 | 影響 |
|---|---|---|
| 首都圏からの移住・テレワーク普及 | テレワークの普及で通勤の制約が緩和され、自然環境と利便性を兼ね備えたつくば市への移住が増加しています。 | 需要が高まり、不動産価格の上昇を後押ししています。 |
| TX沿線・研究学園都市としての利便性 | つくばエクスプレス(TX)の整備や研究学園都市としての知名度が、生活利便性を高めています。 | 駅周辺の物件などで価格が特に堅調に推移しています。 |
| エリアによる価格二極化 | 開発が進むエリアと、そうでないエリアとの間で価格の差が拡大しつつあります。 | 開発集中地域では価格上昇が顕著で、その他地域では横ばいまたは停滞気味です。 |
まず、県南エリアにおいては、テレワークの普及によって通勤距離の重要性が低下し、つくば市のような自然豊かな地域でも東京へのアクセスが良い場所に移住する動きが強まっています。特につくば市やつくばみらい市は、研究学園都市としての知名度やつくばエクスプレス(TX)沿線の利便性から、マンションで平米単価30~40万円台、一戸建てで3,000~4,000万円台が中心となるなど、価格上昇が見られます。
次に、研究学園駅周辺では再開発が進行しており、新築物件の需要が高い状態が続いています。こうしたエリアは、生活環境の良さと鉄道アクセスの迅速さが評価され、価格に反映されています。これはTX沿線に限らず、交通アクセスが整備された地域で共通する傾向です。
最後に、エリアごとの差異、いわゆる価格の二極化傾向についてです。これは全国的なトレンドとして、高価格エリアとそうでないエリアとの間で価格差が広がる現象で、住宅需要が集中する地域と周辺部との間で顕著に現れています。つくば市内でも、特に開発が進む駅周辺エリアでは価格が上昇する一方で、郊外ではそれほど変化がない場所も増えています。
こうした背景をふまえると、つくば市における不動産購入を検討されている方には、利便性や将来性のあるエリアをしっかり見極めることが重要です。特にTX沿線や研究学園などの開発着実な地域では資産価値の安定性が期待できるため、比較対象に入れることをおすすめします。
今後のトレンド予測と注目ポイント
以下、つくば市の不動産市場に関心のある方向けに、今後の動向と注目すべきポイントを整理してご紹介します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住宅ローン金利の傾向 | 変動金利は0.3~0.7%、固定金利(10年)は0.7~1.5%前後で推移しており、今後数年間で段階的な上昇が見込まれています。 |
| 注目エリア | 研究学園駅周辺は商業開発と居住需要が堅調。島名・福田坪地区などは価格抑え目で、上昇余地が期待されます。 |
| 中長期の価格傾向 | つくば市はバブル的急騰よりも、堅実かつ安定的な上昇が今後も続くと予測されています。 |
住宅ローンに関しては、金利上昇の兆しがある状況です。変動金利は比較的低水準にありますが、将来的な上昇リスクを考慮すると、当初10年固定と変動金利を組み合わせたミックス型の採用が多くの方にとって有効な選択肢となります。
エリア別では、研究学園駅周辺の人気は依然として高く、新たな商業施設や開発が進むことで住宅需要が継続すると見込まれます。一方、島名・福田坪地区は現時点の価格が比較的抑えられており、将来的な資産価値上昇の可能性があります。
全体として、つくば市の不動産市場は「急騰」ではなく、「安定成長」が今後のトレンドと考えられます。特に金融環境が変化しつつある中で、購入を検討される方は、ご自身の返済許容度やライフプランに応じた住宅ローン選びとエリア選定が重要です。
まとめ
つくば市の不動産価格トレンドは、交通インフラや都市開発、首都圏からの移住動向など複数の要素が結びついて変化しています。住宅や土地の取引価格はここ数年で堅調に推移し、特に注目エリアでは今後も需要の高まりが想定されます。タイミングや将来性を見据えた物件選びが重要です。これからつくば市で不動産取引を検討される方に、動向の理解や判断のヒントとなる情報をお届けしました。今後も最新の情報を発信していきますので、ぜひご活用ください。
